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耐震改修工事の補助金が使えない時期がある?!

今回は自治体の補助金が利用できない時期についてご説明いたします。

■補助金が利用できない時期が存在する訳

多くの自治体の補助制度は単年度事業です。
自治体の会計年度は4月~翌年3月までなので、新年度分の予算は4月以降でないと動かすことができず、また、3月までに事業を完了しなければなりません。
毎年4月開始となりますので、制度利用の申し込みが年度末になると停止され、4月になってから改めて受け付け開始となるのです。
年度が替わるタイミングで制度の制度の見直しが行われることもあり、制度の見直しがある年は受け付け開始が5月くらいまでずれる可能性があります。
中には事業に関わる事業者を毎年選定する制度もあり、事業者の選定が絡むと、4月から事業者を選定しその事業者が決定してから改めて制度の申し込み開始となるので、制度の申し込み開始が6月以降にずれ込むこともあります。

また、事業の終了は補助金の交付となる場合が多いのですが、毎年3月末までに補助金の交付を完了しようとすると、工事のスケジュールを考慮した余裕のあるタイミングで受け付け終了となります。
工事完了の報告から補助金を支払うための手続きにも時間がかかるため、ほとんどの制度で1月末~2月末を工事報告の締切としています。
もちろん、各自治体でこういった空白期間をなるべく回避する工夫もなされているのですが、中古住宅取得時のリフォームで耐震改修工事を行うことを検討する場合、補助制度を利用したくても利用できない時期があることを知っておくことは大切です。

■補助制度を利用できる要件を確認する

自治体の補助制度の利用を検討する場合、まず初めに行うことは役所へ行って利用要件を確認することです。
もっとも注意するべきなのは所有の要件や居住の要件です。
もともと自治体の補助制度は持ち家の耐震改修工事を想定して制度設計されている自治体が多いです。
例えば所有の要件が定められている自治体の場合、物件を所有してからでないと制度の申し込みができないといった事態が考えられます。
所有の要件が定められている場合(中古住宅取得に関する特例がない場合)所有権移転を行ってからでないと制度の申し込みができず、工事の実施時期が大幅にずれ込んでしまうことが懸念されます。

居住の要件が定められている場合は更に難しい判断が求められます。
ここで言う居住とは住民票で表すことがほとんどで、中古住宅取得の場合は、所有権移転だけでなく住民票を移してからでないと制度が利用できないことになります。
居住の要件が定められていると、住宅ローン減税と競合し、どちらを利用するのかを選択しなければならなくなります。
住宅ローン減税の築後年数要件を緩和するために耐震基準適合証明書を取得する必要がありますが、所有権移転後に耐震改修工事を実施する場合、所有権移転後居住開始までに耐震改修工事を実施して耐震基準適合証明書を発行する必要があり、居住してからでないと申し込みができない制度との併用ができないからです。

同じ耐震診断や耐震改修工事に対する補助制度といっても、制度のルールは全国共通ではなく、自治体によってルールがまちまちなので、はじめに利用要件を確認することが大切です。

■補助制度を利用できるリフォーム事業者が限定されている自治体もあります

多くの自治体では制度の窓口となる建築士事務所の登録制度を設けています。
自治体に登録をしておかないと、補助制度の手続きを受け付けてもらえないのです。
中古住宅取得時にリフォームをお考えの方が多いのですが、リフォームを依頼しようと思っている事業者が自治体に登録を行っておらず(ほとんどの場合は建築士不在で登録できない)選択した事業者が理由で補助制度が利用できないということが懸念されます。
耐震基準適合証明書や既存住宅売買瑕疵保険など中古住宅取得時に利用したい他の制度も関係しますので、中古住宅取得時のリフォームは、通常の持ち家のリフォームと異なって、依頼するリフォーム会社にも条件があることをご認識ください。
単純に見積りだけで選ぶのではなく、最低限建築士事務所登録のある事業者を選択する必要があるのです。

■同時期に複数事業者を元請けとするリフォームは現実的ではない

事業者に条件があるということをご説明すると、耐震改修工事は補助制度が利用できる事業者に依頼して、その他住宅設備などのリフォームは別の事業者に依頼しようと考える方がいますが、このリフォームの分業は現実的ではありません。
耐震改修工事もリフォーム工事の1種で、施工範囲や責任を明確に区分することが難しいので、同時期に複数事業者が元請け(施工責任を負う)とするリフォームは、事業者がNGとする場合が多いのです。
中古住宅取得時のリフォームで補助制度などを利用したい場合は、耐震改修工事が実施できる事業者にすべて任せるのが現実的な選択と言えます。

■住宅ローン減税との併用を考える場合

住宅ローン減税との併用を考える場合は、工事完了時期も問題になります。
住宅ローン減税には取得後(所有権移転後)6か月以内に居住するという要件があるためです。
※令和3年度は新型コロナの影響でこの居住要件を緩和する特例が運用されています。
工事の規模にもよりますが、自治体の補助制度の申し込み開始を待ってから手続き開始となると取得から6か月以内に間に合わなくなることが懸念されます。

また、昨今は新型コロナの影響でリフォームに必要な資材の供給が大幅に遅延しているという事態が発生しています。
工事実施スケジュールが補助制度のスケジュールに影響しないか早めの段階で確認することも大切です。

■困った時は役所へ相談を

補助制度に関することで判断に迷った場合は役所の窓口へ相談することが大切です。
リフォーム会社や不動産会社に制度について調べてもらうよう頼んでも、最終的に判断を行うのは窓口である役所です。。
新型コロナの影響から制度の運営に特例を設けている場合も考えられますので、勝手に利用できないと判断するのではなく、イレギュラーが発生したら役所へ判断を仰ぐべきなのです。
また、中古住宅取得時のリフォームで補助制度を利用する場合は、リフォーム会社だけでなく不動産仲介会社にも協力を求め、取引関係者で情報を共有しておくことが大切です。

投稿日:2021/12/23投稿者:-

税務署からの「お尋ね」が来たら、どうすれば良いのか?4

マイホームを購入や増改築した時にやってくる税務署からの「お尋ね」について、今回は親からも資金を出してもらった場合のチェックポイントをお伝えします。

 

親からの借金も実際に返せればOK

親から購入資金の援助を受けた場合には、親から借金をした形にするケースが多いようです。

この場合に注意したいのは、それが、税務署に借金として認められなければ、高額の贈与税が子供にかかってしまうということです。

税務署が親からの借金に目を光らせるのには理由があります。
普通、親から借金する場合は、金融機関や勤め先から既にめいっぱい借りていて、それでもまだ購入資金が不足するようなケースがほとんどだと思います。ということは、多額なローンを返しながら、その上親に返済を続けるのは難しい、と考えられるからです。

しかし、親からの借金が全て認められないということではありません。税務署が借金として認めるのは次の四つの条件を満たす場合です。

①  金銭消費貸借を証明する契約書があること
②  利子をとっていること
③  子供に返済能力があること
④  実際に返済している事実があること

この中ででも③と④が重要です。

ただ、この四つの条件を満たしていて、例えば70歳の親から返済期間30年で借金する、というような契約だと問題です。実際に返済を始めていたとしても、親の方には始めから全額を返してもらうつもりがないと判断され、借金の一部について贈与税の問題が生じてきます。

なお、親に借金を返済する際には銀行の自動振替を利用した方が良いでしょう。そうすれば、毎月返済している証拠が残るからです。また、利息の金額によっては親に確定申告の必要が生じることもあるので注意してください。

多額の援助を受けたら親との共有名義に

では、親からのお金は出してもらったけれど、他のローンで手一杯なために親に借金を返す余裕がないときはどうしたらよいでしょうか。

そのような場合には、相続時精算課税制度を利用して、親からの贈与にするという方法があります。この制度と住宅取得等資金の贈与の特例を利用しても、その枠を超えるお金を親から援助してもらったような場合には、買った家や土地を親との共有名義にするのも良いでしょう。

尚、共有者がいる場合には、共有者にも同じような「お尋ね」がいくことになります。その際、記入した内容が二人の間で食い違っていれば、そこを税務署はついてくる可能性がありますので、共有者の間で食い違いの出ないよう、よく打ち合わせておく必要があります。

全般に税金が絡んでくることですので、少しでもご不明点や不安があれば、専門家の税理士ご相談いただくことをお勧めします。

投稿日:2021/12/10投稿者:-

実家をでて自分たちの家を持ち子育ても一段落するころには相続で実家の今後を考えなければならない時期がきます。
空き家をそのままにする理由アンケートによると以下の通りです。

1位 解体には費用がかかるから
2位 思い入れがあって手放せない
3位 将来的に使う可能性があるから
4位 本当は売却したいが価値がなく引き取りてがいない
5位 資産価値をなるべく維持しつつ実家を残したい
6位 めんどくさくて考えたくない
7位 更地にすると固定資産税が上がるから
8位 他の用途で利用する可能性がある
9位 その他

このまま空き家を放置しておくと大きなリスクがあるようなので調べてみました。

■価値の下落リスク

・建物の密閉状態が続くことにより、湿気等の要因が重なってカビが異常繁殖する。
・タンスやソファー等の家具が傷む。
・フローリングのヒビ割れや畳の腐食が生じる。
・玄関周りの部分朽廃や、ドアに歪みが発生する。
・シロアリが大量に発生する。
・風呂場や流し台の排水口内やトイレの滞留部の封水が蒸発し、悪臭の原因となる。
・ハチの巣ができる場合がある。
・窓周りのコーキングの劣化で雨が侵入することがある。
・ネズミが配線をかじることで電気設備が故障し、火災が発生する場合がある。

これらの事象が生じないようにするためには、定期的に保守・点検をすることが必要です。

■所有者責任リスク

民法第717条では、空き家所有者は、建物の崩壊などに起因する事故で、
建物の設置または保存に問題があった場合、自己に過失がなくても責任を負わなければならないということが定められています。
この民法の定めは、工作物責任と呼ばれています。

■特定空き家に指定されるリスク

2015年5月より「空家等対策の推進に関する特別措置法(以下、「空き家法」と略)」という法律が施行されています。
特定空き家とは、空き家法によって指定される危険な空き家のことを指します。

・地域景観の悪化
・害虫の発生、野良猫・野良犬などの集中、不法投棄などによる生活環境の変化
・建物や屏等の倒壊、屋根材・外壁材等の飛散・落下
・隣接地への草の浸入や樹枝の越境
・火災の発生
・犯罪の発生・誘発
・不審者の不法滞在

空き家法では、地域に深刻な影響を与える危険な空き家を「特定空き家」として指定することができます。
特定空き家に指定される可能性のある空き家は以下のような空き家です。

・倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態の空き家
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態の空き家
・適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態の空き家
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態の空き家

特定空き家に指定されると、最終的には行政代執行によって強制的に取壊しが行われます。
取壊し費用に関しては、所有者に請求されます。

もし、所有者が取壊し費用を支払うことができない場合は、土地が公売によって売却されます。
特定空き家に指定されると、最悪のケースでは、土地まで失うことになります。

特定空き家に指定されないようにするには、空き家を適切に管理しておくことが必要です。

いかがでしょうか、ご実家が空き家にならないよう今からご家族と話し合ってみてはいかがでしょうか。

投稿日:2021/12/09投稿者:-

マイホームを購入や増改築した時にやってくる税務署からの「お尋ね」について、今回は夫婦二人で資金を出し合った場合のチェックポイントをお伝えします。

ローン負担分をもとに妻の持ち分割合を決める

「共有者」の欄に各持分割合は、購入資金の負担割合と合っていなければいけません。

ですから、夫婦二人で購入費用を分担する場合には、その割合に従って持分を分け、家や土地の名義も二人の共有ににした方が良いでしょう。

持分の割合を決める際には、それぞれが負担する頭金とローンを合計して全体としての負担割合を計算します。それを、現在は妻に収入がないのに以前働いていた時に貯めた貯蓄金から出した頭金の分担割合だけで持分を決めてしまうと、実際にはローンを支払っているのは夫だけなので、妻が負うべきローン負担分を夫が妻に贈与したとみなされます。

「お尋ね」を返送した後も油断は禁物

また、夫も働いていて、その共有持分についてのローンを毎月返済して理宇よな場合でも、将来、贈与の問題が生じてくる可能性があります。それは、子供が出来たりして妻が対象するような場合です。ローンが残っているうちに退職して、退職後のロ―ンは全て夫の収入から返済しているのに、共有持ち分が以前のママだと、退職後のローン返済分が夫から妻に対する贈与になってしますわけです。

こうした事態を避けるためには、妻が退職した時点で持分の計算をやり直し、登記の変更をした方が良いでしょう。

税務署は、共働き夫婦が共有名義で家を買ったような場合には、購入時点だけでなく、その後も継続して調査を行いますから注意が必要です。

ただし、子供が出来て3~4か月の休職期間を経て復帰するようなら、妻にも支払い能力があありますから、贈与を指摘される心配はありません。

共有名義の預貯金を使っても共有にしない方がよい

妻名義の預貯金を頭金やローン返済に使う場合、妻が働いていればその分、妻の共有名義にすればよいわけですが、では、妻が働いていない場合は、どうしたらよいでしょうか。

単に妻の名義にしているだけで、通帳や印鑑は夫が管理していて使うのも夫だけといった預貯金は、実質的には夫のものと考えられます。このようにな預貯金を頭金やローン返済に使った場合には、その分の持分は夫の持分として登記した方がよいでしょう。
でも、実質上は夫のものだからといって、「お尋ね」の調達方法の欄に書く際に、妻名義の預金金を夫の名義にしてしまうのは考えもの。税務署が金融機関に問合せれば、口座の名義が妻になっていることは簡単にわかってしまします。

こういう場合には、「お尋ね」には通帳の名義通りに書いたうえで、実質的には夫のものであることを欄外で説明するようにします。

「お尋ね」を書く際に一番注意したいのは、辻褄を合わせようとするあまり、事実とは違うことを書いてしまうことなのです。もし税務署が「お尋ね」の内容の不自然さに気づけば、「呼び出し」あるいは「実地調査を受ける」ということを心に留めておきましょう。

全般に税金が絡んでくることですので、少しでもご不明点や不安があれば、専門家の税理士ご相談いただくことをお勧めします。

投稿日:2021/12/03投稿者:-