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マンションの取引では、マンション全体の内の一部屋を売買するわけですが、上記の検査個所は主に共用部分の話しです。
仮に、検査で指摘事項がでたとしても、一部屋の所有者が勝手にマンションの外壁を補修するわけにはいきません。
つまり、前回の記事のように売主側と調整うんぬんの話しではなく、そもそも是正工事を行なうことができない可能性が高いということです。

これがマンションならではの注意点の1つです。

よって、築25年超(マンションは耐火構造なので)のマンションの購入を検討する時には、住宅ローン控除等が利用できるよう、「瑕疵保険検査は通りそうな物件か?」を意識しながら内見もしなければいけませんし、状況によっては、「耐震基準適合証明書」取得の動きを並行で進めておく必要があります。

投稿日:2018/11/22投稿者:-

インスペクションに関する勘違いシリーズです。
今回は「瑕疵保険の免責事項」という点についてご説明いたします。

既存住宅売買瑕疵保険は、構造躯体と雨水の浸入に対する保険制度です。
検査会社が調査を行って、瑕疵保険の検査基準に合格しないと、保険に加入することはできません。

多くの仲介会社が勘違いしているのが、「検査に合格した住宅はお得だ」という認識です。これは大きな間違いです。
その4で記載しましたが、現時点で劣化の指摘がないことは、これから家を買う人にとってはあまり重要ではありません。
大切なのは「あと何年くらい使えそうか」の想定と、今後家のメンテナンスにどれくらいお金が必要かということです。

築15年の住宅(個人間売買)を購入したとします。
引渡し前のインスペクションで指摘がなかったので、既存住宅売買瑕疵保険に加入することができました。
この住宅は「安心」なのでしょうか。
答えはNoです。

以下は保険会社によって判断がかなり異なるので、最悪の場合、免責となり保険金がおりない可能性のある事項です。

〇洪水、台風、暴風、暴風雨、せん風、たつ巻、豪雨もしくはこれらに類似の自然変象、または火災、落雷、爆発、航空機の落下、変乱、暴動、騒じょう、労働争議等の偶然もしくは外来の事由
〇地震もしくは噴火またはこれらによる津波

→つまり、災害は免責となります。最近目にする「ゲリラ豪雨」もこれに該当すると判断される恐れがありますね。

〇土地の沈下、隆起、移動、振動、軟弱化、土砂崩れ、土砂の流出もしくは流入または土地造成工事の瑕疵

→地盤に起因することは免責です。もっとも地盤に起因する劣化については、中古住宅の場合、取引時点でのインスペクションで判明するので、保険金が出なくて困ったというよりは、このことが原因で保険に入れなかったという事例の方が多いと思います。

〇対象住宅の虫食いもしくはねずみ食い、対象住宅の性質による結露または瑕疵によらない対象住宅の自然の消耗、摩滅、さび、かび、むれ、腐敗、変質、変色もしくはその他類似の事由

→ここがポイントとしては大きいです。まず、虫食いが免責事項になっています。つまりシロアリ被害は保険対象外です。
続いて、瑕疵によらない対象住宅の自然の消耗が免責事項に上がっています。自然の消耗とはまさに劣化であり、雨漏れなどの保険事故発生時に、原因が劣化だと判定されると保険金がおりない可能性があります。
(ここの判断は保険会社によって大きく異なりますが、重要事項説明書などにはこのような記載がされています)

こうして記載すると、瑕疵保険は何のためにあるのか?と疑問に感じる方もいるかもしれません。

瑕疵保険の本当の価値はメンテナンスにあります。
瑕疵保険の検査基準にたまたま合格したラッキーな住宅だけが保険に加入できる、ではなく、検査基準に合格できるレベルの修繕工事を伴って中古住宅を買いましょう、という考え方が適切だと思います。
保険金が出る・出ないの問題はありますが、少なくとも改善工事は行われているので、そもそもの保険事故が発生するリスクが大幅に軽減されます。
また、住宅取得時にはリフォーム費用を住宅ローンにまぜることもできるので、後々ちょこちょこと工事をするよりも、取得時にまとめて実施した方が結果的にお得という場合もあります。

投稿日:2018/11/18投稿者:-